SEO とは何か
SEO(Search Engine Optimization / 検索エンジン最適化)とは、検索エンジンがページを見つけ、内容を理解し、検索した人に見せる価値があると判断できる状態に、サイトとページを整える取り組み全体のことです。特定の技術や小手先の作業を指す言葉ではありません。
この定義が実務で役に立つのは、作業対象が「検索エンジン」ではなく「自分のサイト」だと分かるからです。順位を決めるのは検索エンジン側であり、こちらから直接触れる場所ではありません。触れるのは、ページの状態と内容だけです。ここを取り違えると、成果の出ない作業に時間を使うことになります。
検索結果に出るまでの 4 段階
検索結果にページが現れるまでには、大きく 4 つの段階があります。「検索しても出てこない」という状態はひとつではなく、どの段階で止まっているかによって原因も対処もまったく変わります。まず自分のページがどこで止まっているのかを切り分けてください。
| 段階 | 起きていること | 止まっているときの見え方 |
|---|---|---|
| クロール | 検索エンジンがページを取得しにくる | 公開して時間が経ってもまったく認識されない |
| インデックス | 取得した内容を解析して保存する | URL を直接検索しても結果に出てこない |
| ランキング | 質問に対して、どのページを出すか順序づける | 存在は認識されているが、狙った語では出ない |
| 表示 | タイトルや説明文を組み立てて結果に並べる | 出てはいるが、意図と違う文面で表示される |
4 段階のうち、こちらが確実に整えられるのは前半の 2 つです。後半の 2 つは検索エンジン側の判断が入るため、確率を上げることはできても、確定させることはできません。
SEO が扱う 3 つの領域
SEO の作業は、大きく 3 つの領域に分かれます。順番があり、土台が崩れていると上の階の作業が効きません。3 つを同時に進めようとするより、下から順に確認するほうが結果的に早く進みます。
1. テクニカル(土台)
ページが取得でき、解析でき、正しい URL に集約されている状態を作る領域です。ページが正常な HTTP ステータスで返ること、robots で遮断していないこと、正規 URL がひとつに定まっていること、スマートフォンで同じ内容が見られること、表示が遅すぎないことなどが含まれます。ここが崩れていると、内容がどれだけ良くても後段に進みません。
2. コンテンツ(本体)
検索した人の質問に、実際に答えているかどうかの領域です。答えが早い位置にあるか、見出しが質問の形になっているか、他のページにはない具体的な情報が含まれているか、といった点を扱います。文字数や語の出現回数は目的ではありません。
検索する人が知りたいことを最初に一文で決めるという発想は、コミュニケーション能力を高める方法の記事で扱った「整理する」段階とまったく同じです。読み手を決めてから書く、という順序が共通しています。
3. 外部からの評価
他のサイトから参照されたり、名前を挙げて言及されたりすることで生まれる評価の領域です。重要なのは、これが買うものではなく、結果として得られるものだという点です。金銭で評価を移転させる行為は、次章で触れるとおり明確に禁止されています。
SEO で動かせるもの、動かせないもの
期待の置き場所を最初に決めておくと、無駄な作業と、成果が出ないときの不安が減ります。次の表は、自分の手で確実に変えられることと、変えられないことを分けたものです。左側だけに時間を使ってください。
| 自分で動かせる | 自分では動かせない |
|---|---|
| ページの表示速度と読み込みの構成 | 検索結果での最終的な順位 |
| タイトル、説明文、見出しの内容 | 実際に表示されるスニペットの文面 |
| 正規 URL と内部リンクの構造 | 検索エンジンのアルゴリズムの変更 |
| 掲載する情報の正確さと具体性 | 競合サイトが同時期に行う更新 |
| スマートフォンでの読みやすさ | 検索する人の語の選び方 |
はじめに確認する 5 つの手順
これから着手する場合の順番です。上から実行すると、土台の問題を先に潰してから内容の改善に進めます。1 つずつ完了させてから次に進んでください。
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ページが検索エンジンから見える状態か確かめる
公開 URL が正常なステータスで返るか、robots の設定やインデックス拒否の指定で自分から遮断していないかを確認します。ここで止まっている場合、内容の改善に時間を使っても結果は変わりません。
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そのページで答える質問を一文にする
「このページは、誰の、どの質問に答えるのか」を一文で書き出します。書けない場合は、ページの目的がまだ決まっていない状態です。ひとつのページに複数の質問を詰め込むと、どの検索にも中途半端に対応することになります。
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タイトルと説明文をページごとに固有にする
同じタイトルや説明文を複数ページで使い回さず、そのページ固有の内容にします。タイトルには主題を前方に置き、説明文では扱う範囲と、他のページとの違いが分かるように書きます。
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見出しを答えの順番に並べ替える
結論を上に、根拠と詳細を下に置きます。見出しは質問の形にすると、読み手も検索エンジンも、どこに何が書かれているかを判断しやすくなります。
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内部リンクで次に読むページへつなぐ
本文中の自然な位置から、関連する自分のページへリンクします。リンク文には「こちら」ではなく、リンク先の内容が分かる語を使います。どのページからもたどり着けないページを作らないことが目的です。
見出しと手順の並べ方を具体例で確認したい場合は、操作の流れを段階に分けて書いたブラウザ拡張機能のロック解除手順の記事が、そのまま構成の実例になります。
よくある誤解
SEO には、かつて有効だったものの現在は通用しない手法や、最初から根拠のなかった説明が残っています。頻度の高い 5 つを取り上げ、現在の一般的な考え方と並べました。
| よく見かける説明 | 現在の一般的な考え方 |
|---|---|
| キーワードを多く書くほど有利 | 不自然な繰り返しはスパムポリシーの対象です。回数ではなく、質問に答えているかが見られます。 |
| meta keywords を書く必要がある | Google は検索順位に使用しないと公表しています。新規に設置する理由はありません。 |
| 説明文(description)が順位を決める | 順位を決める要素ではなく、結果に出る文面の材料のひとつです。文面は質問に応じて変わります。 |
| 日付を新しくすれば評価が上がる | 実質的な変更のない日付更新は意味がありません。更新日は、本文を実際に直したときに変えます。 |
| 一度対応すれば終わる | 検索側の仕様も、比較される他のページも変わり続けます。定期的な見直しが前提になります。 |
検索エンジンが禁止している手法
各検索エンジンは、検索結果を操作する目的の手法をスパムポリシーとして公開しています。これらは効果がないだけでなく、サイト全体の評価に影響する場合があります。代表的なものを挙げます。
- 利用者には見えず、検索エンジンにだけ読ませる隠しテキストや隠しリンク
- 検索エンジンと利用者に異なる内容を見せる行為(クローキング)
- 実質的に同じ内容で、地名や語だけを差し替えて量産したページ
- 評価を移転させることを目的とした、リンクの売買や交換
- 他サイトの内容を、独自の価値を加えずに転載したページ
これらを避けることは、特別な対策ではありません。読む人にとって意味のあるページを作っていれば、自然と該当しない範囲に収まります。
用語ミニ解説
記事内で使った語のうち、はじめて調べる人がつまずきやすいものを整理しました。より詳しい定義は、各検索エンジンの公式ドキュメントで確認できます。
- クロール
- 検索エンジンのプログラムがページを取得しにくる動作。取得されなければ、その先の処理は始まりません。
- インデックス
- 取得したページの内容を解析し、検索できる形で保存すること。保存されていないページは検索結果に出ません。
- 正規 URL
- 同じ内容が複数の URL で見られるとき、代表として扱ってほしい URL のこと。canonical という指定で示します。
- スニペット
- 検索結果に表示される説明文の部分。検索された語に応じて、ページ内の別の箇所から自動的に組み立てられることがあります。
- 検索意図
- 検索した人が本当に知りたかったこと。同じ語でも、調べたいのか、買いたいのか、特定のサイトへ行きたいのかで求める答えが変わります。
この記事のまとめ
SEO は、検索エンジンを操作する作業ではなく、自分のサイトを「見つけられ、理解され、選ばれる」状態に整える作業です。まず 4 段階のどこで止まっているかを切り分け、テクニカル、コンテンツ、外部評価の順で土台から確認してください。順位そのものは動かせませんが、動かせる範囲は思っているより広く、しかもすべて自分の側にあります。
公開 / 最終更新 / 発行 METAFABLE